折れ戸を設置するメリットとデメリットとは?他の扉との違いや設置時の5つのポイントを解説

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「折れ戸って、メリットは聞くけどデメリットもあるのかな?」
「開き戸や引き戸と比べて、折れ戸の不便な点って何だろう?」

省スペースで開閉できる折れ戸は、さまざまな場所で活用されています。しかし、設置してから「こんなはずではなかった」と後悔するケースも少なくありません。

本記事では、折れ戸を設置する際のメリットとデメリットを徹底的に比較し、開き戸や間仕切り戸との違いも詳しく解説します。さらに、設置後に後悔しないための5つの重要な確認ポイントもご紹介します。

なお、折れ戸の選定や設置に関して専門家に相談したいかたは、ぜひ「株式会社TOKO」にご連絡ください。

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折れ戸を設置する3つのメリット

折れ戸を設置する3つのメリット

折れ戸の設置は、他のドア形式にはない独自のメリットがあります。ここでは、3つのメリットを解説します。

  • 開閉に必要なスペースを小さくできる
  • 上吊式なら床面レールがなく掃除の手間を省ける
  • 少ない動きで開閉できる

上記のメリットを理解すると、折れ戸の利便性が見えてくるでしょう。

開閉に必要なスペースを小さくできる

折れ戸の最大のメリットの一つは、開閉時に扉が前後に動く範囲、つまりデッドスペースを小さく抑えられる点です。

一般的な片開きのドアと比較すると、扉を開閉するために必要なスペースは3分の1ほどで済みます。廊下やトイレ、脱衣所などの比較的狭い場所や、家具などが置かれていてスペースに余裕がない場所でも、スムーズな動線を確保した状態で設置が可能です。

折れ戸を使用すると限られた空間を有効に活用でき、より広々とした印象を与えられます。特にコンパクトな住宅や、間取りに制約のあるリフォームなどで、スペース効率を最大限に高めたい場合に有効です。

上吊式なら床面レールがなく掃除の手間を省ける

折れ戸の中には、扉を上部のレールから吊り下げる「上吊式(うわつりしき)」タイプがあります。上吊式の折れ戸は、床面にレールを設置する必要がないため、以下のメリットがあります。

  • 床のレールの溝にホコリやゴミが溜まらない
  • つまずきのリスクを減らせる

上吊式は床面がフラットになるため、掃除機もかけやすく、常に清潔な状態を保ちやすくなります。また、車椅子や歩行器を利用する方でもバリアフリーで通行できるため、高齢者施設や医療施設などにも適しています。

ただし、扉の重量や設置場所の条件によっては採用できない場合もあるため、事前に確認が必要です。

少ない動きで開閉できる

折れ戸は、開閉時の扉の動きが比較的小さく済むため、少ない動作でスムーズに開閉できるメリットがあります。

特に、車椅子を利用している方や、杖を使っている高齢者の方など、体を大きく動かすことが難しい場合でも、比較的かんたんに扉の開け閉めが可能です。扉が大きく手前に開いてくる開き戸と比較すると、開閉時に体勢を変える必要が少ないため、バランスを崩しにくい利点もあります。

限られたスペースで、かつ少ない身体的な負担で開閉できる点は、介護施設や医療施設、ユニバーサルデザインを重視する住宅におすすめです。

折れ戸を設置する2つのデメリット

折れ戸を設置する2つのデメリット

折れ戸を設置を検討している方は、デメリットも理解しておくと適切な判断ができます。ここでは、2つのデメリットを解説します。

  • 開き戸よりもコストが高くなる
  • 指を挟んで怪我をするリスクがある

上記の点を考慮した上で、最適なドア選びを行いましょう。

開き戸よりもコストが高くなる

折れ戸は一般的に開き戸と比較して、製品本体の価格や設置にかかる費用が高くなる傾向があります。

主な理由は折れ戸が複数のパネルや丁番(ちょうつがい)、レール、戸車など多くの部品で構成されており、構造が複雑であるためです。部品コストや、精密な組み立てが必要となるため、製品自体の価格が比較的高価になりがちです。

ただし、吊り戸タイプの間仕切り戸と比較した場合には、折れ戸タイプの間仕切り戸の方がコストを抑えられるケースもあります。クローゼットの扉など、特定の用途では、折れ戸が必ずしも高コストな選択肢になるとは限りません。

設置場所や用途、求める機能などを総合的に考慮し、他のドア形式との比較検討が大切です。

指を挟んで怪我をするリスクがある

折れ戸の構造上、開閉時に扉パネルが折りたたまれる部分や、扉と枠の間に指を挟んでしまうリスクがあります。

特に小さなお子さんがいる保育施設、高齢者施設などでは、指挟みの危険性に注意しましょう。

対策としては、指挟み防止機能が付いた折れ戸を選んだり、扉の折りたたみ部分に後付けで取り付けられる指挟み防止カバーを使用したりする方法があります。

また、扉がゆっくりと閉まるソフトクローズ機能が付いている製品を選ぶのも、指挟みリスクの軽減に有効です。設置場所や利用者を考慮し、必要な安全対策を行いましょう。

折れ戸と他の扉との違い

折れ戸と他の扉との違い

折れ戸のメリット・デメリットをより深く理解するためには、「開き戸」や「間仕切り戸」との違いを比較するのが有効です。

  • 開き戸
  • 間仕切り戸

それぞれの特徴を見ていきましょう。

開き戸

開き戸は、ドアノブやレバーハンドルを使って蝶番(ちょうつがい)を軸に扉が前後に開閉する、一般的なタイプのドアです。

設置にかかる費用が比較的安価で、デザインのバリエーションも豊富な点がメリットです。また、気密性や遮音性にも優れているため、プライバシーを確保したい部屋の出入り口に適しています。

一方で扉が開閉する軌道上にスペースが必要となるため、廊下などの狭い場所や、家具の配置によっては設置が難しい場合があります。また、扉の開閉時に風の影響を受けやすい点も考慮が必要です。

間仕切り戸

間仕切り戸は、部屋と部屋の間や、広い空間を一時的に区切るために使用される扉の総称です。

引き戸タイプや折れ戸タイプなど、さまざまな種類の製品があり、空間の用途や目的に合わせて柔軟にレイアウトを変更できます。

例えば、リビングとダイニングキッチンを必要に応じて仕切ったり、広い会議室を複数の小部屋に分割したりなどの使い方が可能です。

折れ戸タイプの間仕切り戸は扉を折りたたんで壁際にコンパクトに収納できるため、開放時には広い開口部を確保し、空間を一体的に利用できます。限られたスペースを有効活用し、多目的な空間利用をしたい方におすすめです。

折れ戸を設置する際に確認が必要な5つのポイント

折れ戸を設置する際に確認が必要な5つのポイント

折れ戸の設置を検討する際には、後悔しないために事前に確認しておくべき重要なポイントが5つあります。

  • 必要な設置・収納スペースを確認する
  • 扉1枚あたりのサイズを確認する
  • 床面のレールの有無を確認する
  • 安全性を確認する
  • 掃除・メンテナンスのしやすさを確認する

上記のポイントをしっかり押さえることで、より快適で安全な折れ戸選びが可能です。

必要な設置・収納スペースを確認する

折れ戸は、開閉時に扉が折りたたまれて手前に出てくる「飛び出し寸法」があります。飛び出し部分が通路を塞いだり、周囲の家具や設備と干渉したりしないように、設置場所の寸法を事前に確認する必要があります。

また、扉を開けた状態で通行できる有効な開口幅も考慮しなければなりません。特に車椅子やベビーカーの利用が想定される場合は、十分な幅が確保できるかを確認しましょう。扉を開いた際に、折りたたまれた扉が壁際にどの程度の厚みで納まるのかも、スペースを有効活用する上で重要なポイントです。

扉1枚あたりのサイズを確認する

折れ戸は、複数のパネルを折りたたんで開閉する構造です。扉1枚あたりの横幅が大きすぎると、開閉操作が重くなったり、スムーズな動きが損なわれたりする可能性があります。また、開閉時に扉が大きく飛び出すため、より広いスペースが必要です。

逆に扉1枚あたりのサイズが小さすぎると、パネルの枚数が増えて構造が複雑になり、コストの上昇やデザインが悪くなる可能性もあります。設置する開口部の幅や高さ、利用者の体力などを考慮し、バランスの取れた扉1枚あたりのサイズを選定しましょう。

床面のレールの有無を確認する

折れ戸には、床面にレールがあるタイプと、上部のレールだけで扉を吊り下げる上吊り式(レールなし)タイプがあります。

床面にレールがあるタイプは、扉の動きが安定しやすいのが魅力です。ただしレールの溝にホコリやゴミが溜まりやすく、掃除の手間がかかるデメリットがあります。また、床の段差が生じるため、つまずきや車椅子の通行の妨げにならない配慮が必要です。

一方で上吊り式の折れ戸は、床面がフラットになるため、掃除がしやすくバリアフリー性にも優れています。ただし、扉の重量を上部のレールと吊り元だけで支えるため、下地(壁や天井)の強度や、扉の重量によっては設置が難しい場合もあります。

どちらのタイプが適しているか、設置場所の状況や用途に合わせて検討しましょう。

安全性を確認する

折れ戸は構造上、扉の折りたたみ部分や丁番部分で指を挟んでしまうリスクがあります。特に小さなお子さんや高齢者が利用する施設では、指挟み事故を防ぐための対策が不可欠です。製品を選ぶ際には、指挟み防止機能が付いているか、隙間が極力少なくなるような設計になっているかを確認しましょう。

また、扉が勢いよく閉まらないように、ゆっくりと閉まるソフトクローズ機能が付いている製品も安全性を高める上で有効です。必要に応じて、後付けで取り付けられる指挟み防止カバーの設置も検討するといいでしょう。

万が一の事故を防ぐために製品の安全仕様を細かく確認し、利用環境に合ったものを選ぶことが大切です。

掃除・メンテナンスのしやすさを確認する

折れ戸は折りたたみ構造の関係でパネルの接合部分やレール部分、丁番などに凹凸が多く、ホコリや汚れが溜まりやすい傾向があります。特に水回りで使用する場合は、カビの発生にも注意が必要です。

製品を選ぶ際は、凹凸の少ないシンプルなデザインのものや汚れが付着しにくい素材、カビの発生を抑えるパッキン材などが使用されているかを確認しましょう。

また可動部分が多いため、経年劣化による部品の摩耗や破損も考慮に入れる必要があります。長持ちさせる秘訣は、定期的な清掃のほかに必要に応じて潤滑油を差し、部品の点検を行うことです。

なお、普段の使用時にも、無理な力を加えて開閉しないよう、丁寧に扱うことを心がけることも大切です。

折れ戸なら「イスターカーテン」がおすすめな理由

折れ戸なら「イスターカーテン」がおすすめな理由

折れ戸の設置を検討する際、どのメーカーの製品を選ぶべきか迷うこともあるでしょう。ここでは、「イスターカーテン」の折れ戸がおすすめな理由を、優れた性能基準を交えてご紹介します。

イスターカーテンの折れ戸は単に空間を仕切るだけでなく、利用者の安全性や快適性、建物の耐久性まで考慮して設計されています。主な性能基準は以下の通りです。

  • 耐風圧性能:強風時でも空間の安全を守ります
  • 気密性能:空調効率を高め、快適な室内環境を維持します
  • 水密性能:雨の日でも水の侵入を防ぎ、安心して使用できます
  • 防火性能:万が一の火災時にも安全性を確保するための配慮がなされています
  • 開閉繰り返し性能:長期間の使用にも耐えうる高い耐久性を誇ります

折れ戸には、JIS規格のような統一された規定がありません。そこで株式会社TOKOでは、独自の厳しい性能基準を設け、耐久性はもちろん水害や火災時にも利用者の安全を確保できるような折れ戸を提供しています。

なお、以下の記事では、イスターカーテンの性能を詳しく紹介しています。折れ戸の設置を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

イスターカーテンの実力 – 折戸のプロが教える5つの性能

折れ戸の設置なら「イスターカーテン」にご相談ください

折れ戸の設置なら「イスターカーテン」にご相談ください

折れ戸は開閉に必要なスペースを小さくできる一方で、コストが比較的高くなったり、指を挟むリスクがあったりします。設置を検討する際には、開いた際の飛び出し寸法を考慮した設置スペースの確認や安全性、メンテナンスのしやすさなどを総合的に判断しましょう。

「どの折れ戸を選べばいいかわからない」「設置場所の条件に合う製品を提案してほしい」など、折れ戸の設置に関するお悩みや疑問をお持ちでしたら、ぜひ「株式会社TOKO」へご相談ください。

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