視界が広がるレイアウトは、会話のきっかけが増え、空間の使い方が柔軟になりやすくなります。しかし、視線や音、空調の難しさが伴うため、なかなか適正なレイアウトができずに悩んでいる方がほとんどです。
そこで本記事では、導入価値の判断材料、運用でつまずきやすい点、配置のコツ、国内事例を流れで整理します。また、開放感のあるオフィスのレイアウトに合う製品をお探しなら「株式会社TOKO」がおすすめです。
株式会社TOKOの製品には、オフィスのレイアウトに応じた商品が数多く存在しています。
開放感のあるオフィスにする4つのメリット
開放的なレイアウトは、コミュニケーションの量と質、日々の運用コスト、働く体験、将来の模様替えの自由度に直結します。
本章では、次の四点を順に解説します。
- 組織内で交流が生まれやすくなる
- 建設費用や維持費用を削減できる
- 居心地が良くなり従業員のモチベーション向上が期待できる
- レイアウトの変更が容易にできる
組織内で交流が生まれやすくなる
開放感のあるオフィスにするメリットは、組織内での交流が生まれやすくなることです。
オフィス全体がオープンスペースになっているため、自然と会話が生まれやすくなる環境が整います。また、視線が通る環境では、在席や作業の雰囲気が読み取りやすく、声かけまでの心理的な距離が縮まります。
さらに、部署や職位などの隔たりが減り、スムーズな情報共有や業務連携も可能です。そのため、組織内での交流やコミュニケーションが簡素になっていると感じている場合は、開放感のあるオフィスに改装してみることがおすすめです。
建設費用や維持費用を削減できる
建設費用や維持費用を削減できることも、開放感のあるオフィスにするメリットの1つです。
開放感のあるオフィスに改築する場合、費用はかかるものの壁や扉などの追加費用がほとんどかかりません。さらに、固定壁や個室を必要最小限に抑えると、下地・建具・仕上げの点数が減り、初期の造作費が下がります。
将来的な模様替えを想定した場合でも、解体と新設の範囲が小さくなったり、扉の建て付けの修理や仕切りの取り替えなどの維持費用も削減したりできます。そのため、オフィスの改築にかかる建設費用や維持費用を削減しつつ、理想的なレイアウトにしたい場合にもおすすめです。
居心地が良くなり従業員のモチベーション向上が期待できる
開放感のあるオフィスに対して、居心地の良さを感じる従業員は多くいます。そのため、開放感のあるオフィスに改築すれば、多くの従業員にとって働きやすい環境になり、モチベーション向上を期待できるでしょう。
従業員のモチベーションが向上することで、定着率や生産性、業務効率の向上も可能です
さらに、光の入り方や視界の抜けが整うと、圧迫感が和らぎ、短時間のリフレッシュで集中に戻りやすくなります。また、窓際の棚を低くそろえ、等間隔の観葉植物で視線をやわらげるだけでも、気分の切り替えを滑らかにすることが可能です。
そういった空間の有効活用をするため折戸によって間仕切りを行うことが有効です。
レイアウトの変更が容易にできる
開放感のあるオフィスなら、デスクやソファーなどの家具を気軽に移動できます。さらに、扉や仕切りがないデザインになっていることで、大きめの家具でもすぐに移動が可能です。
開放感のあるオフィスは、レイアウトを容易に変更できるため、気分転換やオフィスの再構築がしやすくなります。
例えば、静けさが必要な局面では、可動パネルや折れ戸を閉じ、集中領域を一時的に切り出すことで、気軽に環境を作ることが可能です。ただ、トラブルや不満を減らすためにも、スペースごとに開閉の基準と責任者を明記し、月初の席替え日に合わせて微修正を回すなどの対応をするようにしましょう。
開放感のあるオフィスにする3つの注意点
伸びやかな見え方は魅力ですが、視線・温熱・衛生の観点で事前対策が欠かせません。
導入段階で決めておくべき論点を先に確認します。
- 従業員のプライバシーを保ちにくくなる
- 空調の管理が難しくなる
- 感染症のリスクが高くなる
従業員のプライバシーを保ちにくくなる
開放感のあるオフィスにすることで、従業員のプライバシーを保ちにくくなることがあります。
開放感のあるオフィスは開けた空間である以上、従業員同士が常に何をしているか把握できる状態になってしまうことがネックです。特に、背後からの視線で画面と手元が見えやすい配置は、集中の妨げになりやすくなります。
そのため、任意で仕切りやカーテンなどを設けたり、腰高の収納や低めのパネルで視線の通り道だけを遮ったりするなどの対策をしておきましょう。また、中でも折戸は空間をより有効活用できるため、特におすすめの対策方法の1つです。
空調の管理が難しくなる
開放的なオフィスは、空調の管理が難しくなることもあるも、注意すべきポイントの1つです。
夏場や冬場に快適な室温にするためには、1台の空調では足りない可能性があるため、サーキュレーターで気流を回し、ロールスクリーンで直射を抑え、会議時は可動間仕切りを閉じて負荷を減らすようにしましょう。
オフィスの広さに応じて台数を増やしたり温度管理を適切に行ったりすることも、対策として効果的な方法の1つです。ただこの時、空調設備の大改修よりも、可動要素と運用ルールの組み合わせを先に行う方が効果を期待できます。
感染症のリスクが高くなる
フロアが開放的になることで、従業員が一人でも感染症にかかっている場合、自然と蔓延しやすくなります。
オフィス内の従業員が同じタイミングで感染症になってしまうと、業務を進めることが難しくなる場合があるため、換気やマスク、消毒などの感染症対策を徹底しておくことが重要です。さらに、打合せは必要人数に応じて可動面を閉じ、空気の流れを整えることも大切です。
また、折戸などを設置して必要に応じて間仕切りを柔軟に活用できるようにするのがおすすめの方法になります。
開放感のあるオフィスをデザインする際の4つのポイント
計画の成否は「合意形成」「物の選び方」「運用ルール」「事例研究」の四点で決まります。
順に手を打てば、過剰な造作に頼らずに伸びやかさと落ち着きの両立が進みます。
- 従業員の意見を取り入れてデザインする
- 家具や観葉植物などを適切に設置する
- 利用する際のルールや決まりを設ける
- 実際に開放的なオフィスにしている事例を参考にする
従業員の意見を取り入れてデザインする
開放感のあるオフィスにする際は、従業員の意見を取り入れることが大切なポイントの1つです。
経営者が良かれと思って実行した場合でも、そこで働く従業員は不満を抱えている可能性はあります。
従業員の不満を無視してデザインすると、離職率の上昇や生産性の低下リスクが高くなるため、注意が必要です。そのため、開放感のあるオフィスにレイアウトする場合は、従業員へのヒアリングを行い、慎重に計画を検討・立案するようにしましょう。
家具や観葉植物などを適切に設置する
オフィスのレイアウトに合わせて、適切に家具や観葉植物を設置することも大切なポイントの1つです。
オープンスペースでは、プライバシーの配慮に欠けてしまう場合があるため、家具や観葉植物でカバーすることが大切です。配置次第では、周囲の視線を気にせずに集中力を高められる環境に構築することができます。
さらに、人の集まるポイントにはハイテーブルを置き、滞在時間の延長を対策するようにします。
壁の仕切りがないオフィスでは、家具や観葉植物による仕切りが非常に重要になるため、配置を検討しておきましょう。
利用する際のルールや決まりを設ける
開放感のあるオフィスで快適に働くためには、しっかりとルールや決まりを設けることが大切です。
例えば、食べ物の匂いが充満しないように食事禁止にしたり、会議や電話は別室でしたりするなどのルールを設けます。さらに、通話は指定エリア、立ちミーティングは上限時間、共有テーブルの私物化は禁止、席替えは月初と定めることもおすすめです。
開放感のあるオフィスでは、適切にルールを設けることで、少しでも多くの従業員が快適に働けるようになります。
実際に開放的なオフィスにしている事例を参考にする
これまでに、開放感のあるオフィスを設計した企業は多く存在しているため、その事例を参考にレイアウトしましょう。
実際に開放感のあるオフィスにした結果、生産性や業績が向上した企業も多く存在しているため、実例を参考にして自社のオフィスを適切にデザインすることがおすすめです。
開放感を軸に設計を行った企業の多くは、導入後に組織内での会話の回数が増え、判断が速まり、結果として生産性や売上が伸びた例も見られます。
成功例からは、自社では気づけなかったさまざまなメリット・デメリットが見えてくるため、参考にした上で計画を検討しましょう。
関連:商業施設・オフィスで開放感を生み出す建築とは?5つの基本要素と6つの事例を解説
開放感のあるオフィスのレイアウト事例4選
開放感を保ちながら業務の切り替えを素早く行うために、国内の具体事例を四つ取り上げます。
席の密度や動線、可動間仕切りの使い方をイメージしやすい順で整理しました。
- リコージャパン株式会社 福井支社
- スリープログループ
- 株式会社タムラテコ
- 株式会社大分県セキュリティセンター
リコージャパン株式会社 福井支社|落ち着きの開放感のあるオフィス
リコージャパン株式会社 福井支社は、地産材を使用した格子デザインの横引きシャッターを使用しています。
開閉式の仕切りで目的に応じてオフィスに開放感を出すことができ、来客動線と執務動線を丁寧に分け、視線の抜けを生かした落ち着いたレイアウトを実現しています。さらに、イベントなどに合わせてフルオープンにもできるため、汎用性が高いことが特徴的です。
必要な時だけオフィス空間を閉じて境界をつくれるため、集中と交流の切り替えが滑らかに進みます。
スリープログループ|会議室の仕切りとして活用
スリープログループは、東京都 新宿区にある施設で、会議室に可動間仕切りを設置しました。
透明の可動間仕切りを使用することで、閉めている状態でも開放感があるオフィスにすることができています。さらに、シャッターを開放しておくことで、オフィス空間を広々と活用することも可能です。
会議室の境界に透明タイプの可動間仕切りを導入し、閉じた状態でも圧迫感が生まれにくい構成にしていることがポイントの1つです。また、少人数の打合せでは閉じて集中度を高め、多人数の場面では開いてフロアを連続的に使えます。
株式会社タムラテコ|会議室に遮音折戸を設置
株式会社タムラテコは、会議室に遮音の可動間仕切りを設置し1つの部屋を分割できるようにリフォームしました。
設置した可動間仕切りは、会議の人数や数に応じて柔軟に開閉できるため、効率的に会議を開催できます。さらに、音が遮断されるため、同時に会議を行った場合でも負担になりにくいことが特徴的です。
人数や議題の重さに応じて開閉を調整すれば、片方では静かな議論を進めつつ、隣では情報共有を並行できます。そして会議が終わり次第すぐ開放し、周辺との連携へ戻せる点も運用上の強みです。
株式会社大分県セキュリティセンター|物流倉庫の搬入入口に横引きシャッターを設置
株式会社大分県セキュリティセンターは、物流倉庫の搬入入口に横引きシャッターを設置しました。
透明の横引きシャッターであるため、業務中に閉めていても外部の様子を確認できることが特徴的です。さらに、夜間は内部が見えるため、防犯対策としても役立つため、経営者は安心できます。
デザイン性を考慮しつつ防犯対策も行えるシャッターを設置したいと考えている場合には、参考にすべき事例の1つです。
開放感のあるオフィスのレイアウトなら「株式会社TOKO」のイスターカーテンがおすすめ!
開放感のあるオフィスは、従業員もモチベーション向上やコミュニケーションの活発化などさまざまなメリットがあります。ただ、プライバシーの配慮や感染症の対策など注意しなければいけないこともあるため、注意が必要です。
デザイン性が高く経営者が納得できるレイアウトになっていても、そこで働く従業員が満足できていなければ意味がありません。
そのため、開放感のあるオフィスにしたい場合は、適切に従業員の意見を取り入れ、レイアウトしたり、可動間仕切りや横引きシャッターの導入事例を参考にしたりすることが大切です。また、開放感のあるオフィスのレイアウトに合う製品をお探しなら「株式会社TOKO」がおすすめです。
株式会社TOKOの製品には、オフィスのレイアウトに応じた商品が数多く存在しています。