「シャッターを開け閉めするときにキーキー音がする」
「以前より開閉が重くなった気がする」
上記のようなシャッターの不具合に、お悩みではないでしょうか。
毎日使うものだからこそ、少しの不調でも気になりやすく、放置すると大きな故障につながる可能性もあります。
本記事では、シャッターのメンテナンス方法4選や修理が必要なサイン、業者に依頼する場合の費用相場などを詳しく解説します。
安全に長くシャッターを使い続けたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
シャッターのメンテナンス方法4選
ここでは、シャッターの状態を良好に保つための基本的なメンテナンス方法をご紹介します。
- 定期的にホコリや砂を掃除をする
- シリコンスプレーで注油をする
- シャッターのサビをきれいにする
- 業者にメンテナンスを依頼する
上記の簡単な手入れを定期的に実践するだけでトラブル防止につながるので、ぜひ参考にしてみてください。
定期的にホコリや砂を掃除をする
まず、週に1回程度を目安に、シャッターの表面である「スラット」や、両脇でシャッターを支える「ガイドレール」に付着したホコリや砂を、乾いた柔らかい布で優しく拭き取りましょう。
特にガイドレールは、雨水とともに泥や落ち葉、小石などのゴミが溜まりやすい場所です。ガイドレールにゴミが詰まると、シャッターがスムーズに動かなくなるだけでなく、部品の変形や破損など直接的な故障原因につながります。
そのため、年に1〜2回は、本格的な大掃除を行うのが理想的です。脚立などを使って、普段は手の届かないシャッターケースの周辺や、スラットの上部も清掃していきましょう。
シリコンスプレーで注油をする
シャッターの動きが重くなったり、金属音が聞こえ始めた際は、シリコンスプレーで注油して動きの改善を図ります。
シャッタースラットとガイドレール、プーリーなど、稼働して金属がこすれ合う部分に注油していきましょう。
注意点として、一般的な潤滑油やグリスは使用しないようにしてください。潤滑油やグリスは粘度が高く、ホコリやゴミを吸着してしまい、黒い油汚れのかたまりとなってしまいます。
そのため、ホコリが付着しにくい速乾性のシリコンスプレーを選ぶようにしてください。
なお、注油の頻度は半年に1回程度が目安です。
シャッターのサビをきれいにする
金属製であるシャッターに付着したサビは、ご自身で対処が可能です。
表面に浮き出た軽いサビであれば、市販のサビ取り剤を布に付けてこすると落とせます。作業後は、サビ取り剤の成分が残らないように水拭きし、最後に乾拭きで水分を完全に取り除きましょう。
少し頑固なサビの場合は、ワイヤーブラシやサンドペーパーで物理的に削り落とす方法もあります。ただし、ワイヤーブラシやサンドペーパーを利用するとシャッターの塗装も剥がしてしまうため、注意が必要です。
力を入れすぎると素材自体を傷つけてしまうので、優しく丁寧に行ってください。
業者にメンテナンスを依頼する
広範囲にサビが広がってしまった場合や、自分での対処が難しいと感じる不具合が発生した場合は、無理せず専門業者へ依頼するのが賢明です。
例えば、「シャッターが斜めに閉まる」「開閉の途中で止まってしまう」「モーターから異音がする」などの症状は、専門的な知識と技術がなければ修理は困難です。
無理に自分で修理しようとすると、かえって症状を悪化させてしまったり、重量のあるシャッターが落下するなど、重大な事故につながる危険性もあります。
メンテナンスをするのが不安な方は、業者への依頼も検討してみましょう。
シャッターのお手入れ・修理が重要な4つの理由
シャッターの定期的なお手入れや修理が重要な理由を4つの観点から具体的に解説します。
- シャッターの寿命が縮む
- シャッターの開閉が重たくなる
- 開閉時に大きな音が鳴る
- シャッターの表面が錆びて見栄えが劣る
上記の理由を深く理解すると、日々のメンテナンスへの意識を高められるので、ぜひ参考にしてみてください。
シャッターの寿命が縮む
シャッターは、雨風や強い紫外線、気温の変化など外部環境の影響を受けながら機能しています。そのため、何も手入れをしなければ、部品の摩耗や素材の劣化は避けられません。
そこで、定期的なメンテナンスを行えば、シャッターの寿命を延ばし、長く使い続けられるでしょう。一般的に、シャッターの寿命は10年から15年ほどといわれていますが、あくまで目安です。適切な手入れを継続的に行うと、20年以上問題なく使い続けるのも十分に可能です。
ただし、メンテナンスを怠れば、部品の早期劣化を招き、数年で大規模な修理や交換が必要なケースもあります。日々の小さな手入れが、シャッターの寿命を延ばす秘訣です。
シャッターの交換について、下記の記事で詳しく解説しています。気になる方はこちらも合わせてご覧ください。
シャッターを交換するには?3つのタイミングや費用相場・安く抑えるポイントまで解説
シャッターの開閉が重たくなる
シャッターの開閉が以前より重くなったと感じた場合、部品が劣化しているサインです。特に手動シャッターの場合、シャッターの重量を支えている「スプリング」の劣化が主な原因です。
設置から10年ほど経過すると、スプリングの力が弱まり、シャッターの重さを直接感じやすくなります。
スプリングの力が弱まった状態で使用を続けると、開閉のたびに他の部品にも余計な負荷がかかり、レールや戸車の歪み、摩耗を加速させてしまいます。
また、電動シャッターは電動部品や消耗品の交換も欠かせません。10年を目安に点検や調整、必要に応じた部品交換を行う必要があります。
開閉時に大きな音が鳴る
シャッターの開閉時に「キーキー」「ガラガラ」などの大きな音が鳴り始めたら、ガイドレールに砂やホコリが溜まっている可能性があります。砂やホコリが潤滑剤と混ざって抵抗ができ、スラットがレールに強く擦れると不快な音が発生します。
そのまま使い続けると、音を和らげる役割を持つ「モヘア」(フェルト状の部材)がこすれて緩衝材として機能しなくなるため、メンテナンスが必要です。
また、強風時にシャッターが「ガタガタ」と激しく音を立てる場合も注意しなければなりません。シャッターの固定部品が緩んでいるか、スラット自体が歪んでいる可能性があります。
シャッターの表面が錆びて見栄えが劣る
海の近くでは、シャッターの表面が錆びやすく、見栄えが劣ってしまいます。手入れをせずに放置していると、サビが広範囲に広がり、塗装が水ぶくれのように浮き上がってきます。最終的にはサビ部分の金属がもろくなり、穴が開いてしまうケースも珍しくありません。
サビの発生を防ぐためには、定期的な水洗いや拭き掃除によって、表面に付着した塩分や汚れを洗い流すことが重要です。特に海岸エリアの建物では、台風の後など、こまめな清掃がシャッターを錆から守る上で欠かせません。
シャッターメンテナンスの費用相場
ここでは、シャッターメンテナンスの費用相場を、手動シャッターと電動シャッターに分けて解説します。
- 手動シャッターのメンテナンス相場
- 電動シャッターのメンテナンス相場
事前に大まかな費用感を把握しておくと、業者から提示された見積もりが妥当かを判断する際の重要な基準にできるので、ぜひ参考にしてみてください。
手動シャッターのメンテナンス相場
手動シャッターのメンテナンス費用は、作業内容によって大きく異なります。
以下に、代表的な作業内容とその費用相場をまとめました。
作業内容 | 費用相場(目安) | 作業内容の詳細 |
スプリングシャフトの調整 | 10,000円~15,000円 | 開閉の重さを調整する |
スラットの寄れの調整 | 15,000円~30,000円 | 横ずれしたスラットを正常な位置に戻し、引っかかりを解消する |
スラットの凹みの修理 | 20,000円~ | 物をぶつけるなどして凹んだスラットを部分的に修理・交換をする |
障害物検知装置の交換 | 30,000円~40,000円 | シャッター下部の安全装置(座板スイッチなど)を交換する |
正確な費用を知るためには、必ず複数の業者から詳細な内訳が記載された見積もりを取り、比較検討するのが重要です。
電動シャッターのメンテナンス相場
電動シャッターは、モーターや制御盤などの電気系統の部品を含むため、手動シャッターよりもメンテナンス費用が高額な傾向があります。
作業内容 | 費用相場(目安) | 作業内容の詳細 |
送受信機の交換 | 40,000円~ | リモコンの信号を受け取る受信機や、リモコン自体を交換する |
制御盤の交換 | 100,000円~150,000円 | シャッターの開閉を制御する頭脳部分の基盤を交換する |
モーターの交換 | 120,000円~ | シャッターを動かす動力源であるモーター本体を交換する |
電動シャッターの修理は、部品代そのものが高価なことに加え、作業の難易度も高いため、費用も高額です。
依頼する際は必ず複数の業者から相見積もりを取り、納得のいく業者を選ぶようにしましょう。
シャッターメンテナンス業者を選ぶポイント
ここでは、シャッターメンテナンス業者選びで後悔しないための具体的なポイントを3つのステップに分けて解説します。
- インターネット検索や口コミで候補を絞る
- 2〜3社に見積作成依頼をする
- 工事内容の説明に納得して依頼をする
上記のポイントを一つひとつ意識すると、悪質な業者に騙されるリスクを減らせるので、ぜひ参考にしてみてください。
インターネット検索や口コミで候補を絞る
まずは、お住まいの「地域名」と「シャッター 修理」や「シャッター メンテナンス」などのキーワードを組み合わせて、インターネットで検索してみましょう。
次に、候補となる業者の公式サイトを詳しくチェックします。確認すべきポイントは以下の通りです。
- 会社概要
- 施工実績
- 料金体系
- 保証の有無
また、公式サイトの情報と合わせて、口コミサイトやSNSで実際に利用した人の評判を調べるのも有効です。
良い評価だけでなく悪い評価にも目を通し、評価が低い理由を確認するとより多角的に業者を判断できます。
これらの情報を総合的に判断し、信頼できそうな業者を3〜4社に絞り込みましょう。
2〜3社に見積作成依頼をする
候補となる業者を絞り込んだら、実際に連絡を取り、現地調査と見積もりの作成を依頼します。このとき、2〜3社に相見積もり依頼を行うのが重要です。
相見積もりを行うメリットは、単に料金を比較できるだけではなく、以下のようなポイントがあります。
- 対応の比較
- 提案内容の比較
- 料金の適正価格の把握
現地調査の際には、シャッターの状態を業者と一緒に確認し、気になることは遠慮なく質問しましょう。質問への回答の分かりやすさや誠実さも、業者を見極めるための重要な判断材料です。
ただし、あまり多くの業者に依頼すると、対応に手間がかかる上、情報が多くなりすぎてかえって選びにくくなるため、2〜3社に絞って比較するのがおすすめです。
工事内容の説明に納得して依頼をする
複数の業者から見積書を受け取ったら、最終的に依頼する一社を決定します。依頼先を決める際は、見積もり金額の安さだけではなく、工事内容の説明に自分が心から納得できるかどうかも重要です。
見積書を確認する際は、合計金額だけでなく、内訳も細かくチェックしましょう。「どの部品を使い、どのような作業を行うのか」「なぜその作業が必要なのか」など、担当者から明確で分かりやすい説明を受けられるかどうかがポイントです。
専門用語ばかりで説明が曖昧だったり、質問に対して誠実に答えなかったりする業者は避けた方が賢明です。
また、他社の見積もり内容を引き合いに出して質問してみると、値段交渉にもつながるかもしれません。
シャッターメンテナンスで不明なとこをプロに相談しましょう
シャッターを長く安全に使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。日常的には掃除や注油を行うことで、開閉時の異音や動作の重さを防ぐことができます。放置すると不具合が進行し、修理費用が高額になる可能性もあります。
なお、メンテナンス費用の相場は手動シャッターと電動シャッターで大きく異なるため注意が必要です。
業者に依頼する場合は、インターネットで検索し2〜3社に見積もりを取り比較するのがポイントです。
シャッターの困りごとは日本シャッターメンテナンスへ
日本シャッターメンテナンスでは、1999年の設立以来、全国でシャッターの修理・交換・メンテナンスサービスを提供しています。