「利用者にとって心地よい、開放感のある空間を実現したい」
「施設の価値を高める動線や、開放的な空間づくりのポイントが知りたい」
公共施設や商業施設の空間づくりにおいて、このような課題を抱えている方も多いでしょう。空間の「広がり」は、利用者の心理的なストレスを減らし、施設の滞在価値にも影響を与えます。
本記事では、空間づくりにおいて開放感が求められる理由や、可動間仕切りを活用する際のポイントを解説します。さらに、折戸や横引きシャッターで開放感を生み出す具体的な方法や、施設別の事例も紹介します。
開放感を生み出す折戸・横引きシャッターを導入したい方は、「株式会社TOKO」へご相談ください。
開放感に折戸が求められている3つの理由

近年、公共施設や商業施設において、開放感を演出するために折戸が選ばれるケースが増えています。その背景には、空間の質を利用者の視点から高めようとする狙いがあります。
- 心理的ストレスを軽減できる空間をつくれる
- 動線を妨げず、スムーズな利用を促せる
- 滞在・回遊しやすい空間はサービス価値を高める
ここでは、開放感に折戸が求められている3つの理由を解説します。
心理的ストレスを軽減できる空間をつくれる
折戸が求められる一つ目の理由は、心理的なストレスを軽減できる空間づくりが可能になるためです。
折戸を開放すると、屋内と屋外、あるいはエントランスとホールといった異なるエリアが視覚的につながります。壁による圧迫感が減り、利用者は空間の広がりを感じられるでしょう。
また、自然光が室内に入りやすくなり、明るい空間は病院やオフィス、公共施設でのリラックスにつながります。見通しが良くなるため、利用者に安心感を与え、滞在しやすい環境を形成します。閉鎖的に感じやすいロビーや待合室でも、「広がり」を感じる空間づくりを実現可能です。
動線を妨げず、スムーズな利用を促せる
二つ目の理由は、利用者の動線を妨げず、スムーズな利用を促せる点です。
折戸は、壁一面を大きな開口部にできます。広い開口幅を確保できるため、多くの来館者が一度に移動する際も、人の流れを止めずに誘導しやすくなります。
開閉時に建具自体が通行の邪魔になりにくい設計が可能です。そのため、人だけでなく、車椅子や台車が通行する際の妨げにもなりません。空間が連続して見えるため、利用者は次にどこへ進めばよいか迷わず、自然な動線誘導が実現します。ホールやラウンジ、エントランスの見通しが良くなり、施設内の回遊性も高まります。
滞在・回遊しやすい空間はサービス価値を高める
三つ目の理由は、滞在・回遊しやすい空間が、結果として施設のサービス価値を高めるためです。
視線が遠くまで抜ける空間は、空間全体に一体感をもたらし、利用者の心理的なストレスを減らします。さらに、折戸の開閉により、スペースの用途を柔軟に変更できます。例えば、普段はラウンジとして使い、週末はイベントスペースとして開放するなど、多目的な活用に適応可能です。
回遊性が高い空間は、ショールームや公共施設、商業施設において、利用者の滞在時間を自然に延ばす傾向があります。自然光と空気の循環も改善しやすく、快適性と衛生性を両立した、利用価値の高い空間が生まれます。
開放感のある空間づくりに「可動間仕切り」を活用できるポイント

開放感を演出する上で、折戸や横引きシャッターのような「可動間仕切り」は重要な役割を担います。
- 視線の広がりを生む内外のつながりの確保
- 高さ・奥行きの印象を損なわない調整
- 自然光を活かすための開閉による光の取り込み調整
ここでは、可動間仕切りが設計に貢献できるポイントを解説します。
視線の広がりを生む内外のつながりの確保
空間を広く見せるためには、視線の広がり、いわゆる「視線の抜け」を作ることが重要です。折戸は壁面を大きく開放できるため、テラスや中庭といった外部空間と室内を柔らかく連続させられます。
眺望や景観を遮る要素が少ないため、「視線の抜け」をそのまま空間に反映できます。
もちろん、必要に応じて閉じる運用も可能です。屋外の風が強い日や、騒音、室温管理が求められる現場でも、開放感を損なわずに「視線の抜け」を維持できます。開けるか閉じるかを選べる柔軟性が、内外のつながりをデザインする上で役立ちます。
高さ・奥行きの印象を損なわない調整
開放感は、横方向の広がりだけでなく、縦方向の「高さ」によってもたらされる印象も重要です。
横引きシャッターは、使用しない際に天井や梁の下に収納する製品ではないため、吹き抜けや折り上げなど空間の立体的な構成を邪魔しません。
横引きシャッターは、固定された壁では難しい「必要なときだけ仕切る」ことが可能な柔軟性が強みです。限られた面積の中で空間を最大限に演出し、高さや奥行きの印象を損なわない調整が可能です。
自然光を活かすための開閉による光の取り込み調整
自然光は、空間に明るさと開放感をもたらす重要な要素です。折戸を大きく開け放つ設計は、外部の光を室内の奥まで取り込みやすくします。
一方、横引きシャッターは、開閉する量を細かく調整できます。季節や時間帯に応じて、室内に取り込む光の環境をコントロールする際に役立ちます。
「自然光を中心とした心地よい空間」を目指す空間において、可動式の開口部は、光の質と量を補完する手段として有効です。閉じた状態でも光を通すガラス素材などを選べば、天候に左右されずに明るさを保てます。
折戸・横引きシャッターで開放感を生み出す方法

可動間仕切りが持つ特性を活かし、折戸や横引きシャッターは開放感のある空間を具体的に生み出します。
- 大開口を実現しつつ収納スペースを最小化できる
- 視線が連続するため空間が一体化して感じられる
- 必要なときだけ空間を分節できる
ここでは、折戸・横引きシャッターで開放感を生み出す方法を3つ紹介します。
大開口を実現しつつ収納スペースを最小化できる
折戸は、その名の通り「折りたたむ」構造により、開いた扉を壁面側にすっきりと収納できるため、開口部を最大限に確保できます。
柱や枠といった構造体を最小限に抑える設計が可能なため、扉を開け放った際の一体感が生まれます。
例えば、大開口折戸「イスターカーテンあけてんで」は、強度と軽量化を両立させており、公共施設や商業施設にも対応可能です。収納スペースを最小化し、空間の広がりを最優先する設計を実現します。
視線が連続するため空間が一体化して感じられる
折戸や横引きシャッターは、フルオープン時に視線を遮る要素がほとんど残りません。展示ホールや多目的ホールなど、広い空間の一体感が求められる場所での採用実績も多数あります。
また、閉じた状態での圧迫感をいかに減らすかも重要です。ガラス折戸や透明な素材のシャッターを採用すれば、閉じた状態でも視線が通り、圧迫感を軽減できます。屋内外の視覚的な連続性により、利用者の回遊性を高められるでしょう。
視線の抜けを保ちながら、遮音性や断熱性といった機能も確保できます。ホテルやオフィスでは、折戸越しに風景を取り込むことで、リラックスできる環境づくりにも貢献します。
必要なときだけ空間を分節できる
折戸や可動間仕切りが持つ最大の利点の一つは、柔軟な空間の「分節」が可能な点です。
使用する目的や時間帯に応じて、空間を柔軟に分割できます。例えば、大規模なイベント時にはすべてを開放して大空間を作り出し、セミナーや会議など少人数での利用時には閉じて集中できる環境や静粛性を確保します。
空調の管理、防音対策、あるいは感染症対策の観点からも、必要な範囲だけを区切るゾーニングが可能です。施設を運営する側にとって、利用者に開放感を提供しつつ、管理のしやすさも両立できる点が大きなメリットです。
【施設別】折戸・横引きシャッターが開放感に与える施設別の効果

折戸や横引きシャッターがもたらす開放感は、施設の用途によって異なる価値を生み出します。ここでは、施設別にどのような効果が期待できるかを紹介します。
- オフィスにおける開放感の効果
- 商業施設における開放感の効果
- 病院・福祉施設における開放感の効果
- 学校・公共施設における開放感の効果
- ホテル・旅館における開放感の効果
それぞれの施設で、開放感が利用者の体験価値向上につながります。
オフィスにおける開放感の効果
オフィスにおいて開放感は、従業員のコミュニケーションと生産性に良い影響を与えます。
視線の抜けが生まれると、部署間の心理的な距離が縮まり、自然な会話や情報共有が促進される傾向があります。折戸や横引きシャッターを導入すれば、会議室や共用スペースを必要に応じて開閉も可能です。集中したい時と、交流したい時を柔軟に切り替えられる環境づくりにつなげられるでしょう。
明るさや視界の広がりは、作業効率やモチベーションを高める助けになります。高い透明度を持つ折戸を選ぶことで、空間を仕切った状態でも圧迫感が少なく、快適なオフィス環境を維持できます。
商業施設における開放感の効果
商業施設では、開放感が来館者の滞在時間や満足度にもつながります。
大開口による自然光と外部の景観の取り込みは、心地よさを演出し、来館者の滞在時間を延ばすことにつながります。折戸の採用により屋内外を一体化させれば、カフェのテラス席のように使ったり、外部スペースと連動したイベントを開催したりと、多目的な利用に適した空間へ変化させられます。
外部との連続性が生まれると、施設全体に活気と透明感がもたらされます。また、店舗の前面に透明素材の横引きシャッターを採用すれば、閉店後も内部を見せられ、防犯性を保ちながらデザイン性も両立できます。
病院・福祉施設における開放感の効果
病院や福祉施設において、開放感は利用者の心理的な安心感を高めたい場合にも効果的です。
自然光と外部の景観を積極的に取り込み、入院患者や施設利用者に安心感を与える空間を構築します。折戸を活用すれば、換気性を確保しながら、必要なときには閉じてプライバシーを維持できます。
間仕切りを閉じた状態でも明るさを保てる透明素材の採用は、閉塞感を軽減します。また、床面に段差をなくした折戸の仕様を選べば、車椅子や高齢者にとっても安全な動線を確保できます。視界の広がりが、利用者の心理的ストレスを軽減し、リハビリなどへの意欲向上にもつながる可能性があります。
学校・公共施設における開放感の効果
学校や公共施設では、開放感が多様な学習や交流のスタイルを支えます。
大開口の折戸により、屋内外を一体化した学習スペースや交流スペースを創出できます。可動間仕切りを利用して、授業や活動の用途に応じた空間構成を実現し、学校行事や地域イベントの際には大空間へ展開することも可能です。
遮音性能を備えた折戸を選べば、学習環境に必要な静けさを保ちながら、開放感を維持できます。また、防災や避難の際には全開放できる構造を採用し、安全性と日常の利便性を両立させる設計も求められます。
ホテル・旅館における開放感の効果
ホテルや旅館において、開放感は「非日常」の空間演出に不可欠です。
折戸による大開口設計を用いれば、客室とテラスや庭園を一体化させ、非日常的で贅沢な空間を実現できます。窓の外に広がる自然光や風景を室内に取り込み、宿泊者のリラックス効果を高めます。
閉じた状態でも明るさを維持するガラス折戸は、安心感と高いデザイン性を両立させます。折戸の素材や色を施設のデザインコンセプトに合わせて選定すれば、空間の質を高め、施設のブランド価値向上にも貢献します。
折戸・横引きシャッターで開放感を創出した事例5選

実際に折戸や横引きシャッターを導入し、開放感のある空間を実現した事例を紹介します。
- プレザングラン南雪谷|眺望と内外一体の広がりを生む折戸設計
- 西条北中学校屋内運動場|木格子折戸で防球性と開放感を両立
- ももポート|屋内外の境界をなくし多目的利用にも魅力
- 花の丘かたるば保育園|公園と一体化する開放的な保育空間
- 社会福祉法人峰栄会 特別養護老人ホームさぎの宮|テラスと一体化する全面開放空間
これらの事例は、株式会社TOKOが手掛けたものです。
プレザングラン南雪谷|眺望と内外一体の広がりを生む折戸設計
高齢者向け施設「プレザングラン南雪谷」では、食堂を最上階に配置し、3面の大開口サッシと屋上庭園を組み合わせて視覚的な広がりをアピールしています。
折戸を採用したことで、屋内外の境界を感じさせない連続的な空間が実現しました。下枠がフラットな仕様のため、車椅子での移動もスムーズで、安全性も確保されています。開放的な食堂と屋上庭園が一体的に利用され、竣工披露時も高い満足度が得られました。
参考:期待していた以上に広がりのある空間が出来て満足 | 設計者の声
西条北中学校屋内運動場|木格子折戸で防球性と開放感を両立
「西条北中学校屋内運動場」では、体育館の防球建具として、木格子デザインの折戸が採用され、意匠性と機能性を両立しています。
折りたたみ代がコンパクトなため、開口時に広がる空間の開放感をしっかり確保しています。木材特有の温かみある質感が、公共施設である学校に自然な調和をもたらしています。また、西日の軽減にも役立ち、屋内環境の快適性向上にもつながりました。メンテナンス性や経済性にも配慮し、地域木材の活用にもつながっています。
ももポート|屋内外の境界をなくし多目的利用にも魅力
地域交流施設「ももポート」では、既存の壁を撤去し、開放性の高い折戸を採用して外部と内部を一体化させました。
サッシを閉じた状態でも透過性があり、空間の明るさを維持しています。開放時には屋外との一体利用が可能となり、地域交流イベントなどで活用できる幅が大きく拡大しました。利用者からは「空間の印象が刷新された」と高い評価を得ています。
参考:集会所の利用形態の幅が広がり、空間の印象も刷新 | 設計者の声
花の丘かたるば保育園|公園と一体化する開放的な保育空間
「花の丘かたるば保育園」は、隣接する公園とのつながりを重視し、9mを超える大開口を折戸で実現しました。
「方立て」と呼ばれる中間にある縦枠のない設計により、視界を遮るもののない景観と通風を確保しています。開放時の爽快感が高く、保育園の利用者が豊かな自然環境を体感できる設計です。開閉操作が軽いため、女性の保育士でも容易に扱える点も評価されています。イベント時などに積極的に活用できる点が、施設の魅力を高めているのです。
社会福祉法人峰栄会 特別養護老人ホームさぎの宮寮|テラスと一体化する全面開放空間
「特別養護老人ホームさぎの宮寮」では、屋上・テラスと室内を一体化させるため、全面開放できる折戸が採用されました。
施設が3階という高所に位置するため、耐風圧性・気密性・水密性を備え、安全面でも安心の設計となっています。開放時には外部空間との一体感が生まれ、利用者から高い満足度を得ています。設計者・施主ともに「開放感のある折戸の選定は正解だった」と高く評価されました。
開放感を演出するコツなら「株式会社TOKO」へご相談ください!

折戸や横引きシャッターは、視線の抜けを生み、自然光を取り込みやすくすることで開放感のある空間を実現します。
大開口によるスムーズな動線確保や、用途に応じた柔軟な空間分節にも対応でき、公共施設・商業施設・病院・学校・ホテルなど幅広い施設で利用価値を高めます。多目的利用や回遊性の向上により、利用者の心理的ストレスを軽減し、滞在価値の向上にもつながる点が大きな特徴です。
開放感を生み出す折戸・横引きシャッターの導入を検討したい方は、「株式会社TOKO」へご相談ください。
また、東京支店では、実際のオフィス空間に製品を取り入れ、私たち自身が使いながら利便性を追求しています。
そのリアルな体験を、ぜひショールームで感じてみませんか?
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。





