ストレッチャーのためのカーテン革命!集中治療室の衛生管理

この記事は約5分で読めます。

近年、医療現場では感染症のリスク管理がますます重要視されています。特に集中治療室(ICU)では、患者の安全を確保するために厳格な衛生対策が求められています。今回は、その一環として注目されている「ストレッチャーのためのカーテン」について掘り下げてみたいと思います。

集中治療室(ICU)とは?

集中治療室(ICU、Intensive Care Unit)は、重篤な状態にある患者を対象とした特別な医療部屋です。主に重症外傷、手術後の合併症、重篤な感染症、心臓や肺などの重要な臓器の機能障害など、急性または慢性の医学的緊急事態に直面している患者が入院します。

ICUでは、高度な医療機器や監視装置を利用して、患者の生命を維持し、回復を支援するための医療が行われます。例えば、人工呼吸器、心臓モニター、腎臓補助装置、および血圧モニターなどが一般的に使用されます。また、専門の医師や看護師、呼吸療法士、臨床薬剤師、栄養士など、複数の医療専門家がチームを組んで、患者に最適なケアを提供します。

ICUは通常、他の一般的な病棟とは異なり、24時間体制で高度な医療が行われ、患者の状態が急変する可能性が高いため、密度が高く管理されています。

 

集中治療室のカーテンの役割と課題

集中治療室では、患者のプライバシーを守りつつ、必要に応じてスタッフが素早くアクセスできる環境が求められます。そのためには、カーテンが重要な役割を果たしますが、従来のカーテンにはいくつかの課題があります。

衛生管理の課題

カーテンは頻繁に触れられるため、微生物の保菌や感染リスクが懸念されます。特に感染症対策が必要な環境では、定期的な交換や清掃が不可欠ですが、これにはコストと時間がかかります。

操作の容易性と速度

ストレッチャーで運ばれる患者の安全とプライバシーを保護するために、カーテンの開閉は迅速かつ確実でなければなりません。しかし、古いシステムでは操作が煩雑で、必要な速度と柔軟性を提供することが難しい場合があります。

プライバシーの保護

カーテンのサイズや設置場所によっては、完全にプライバシーを保護できない場合があり、特に大きな空間では効果が限定的になってしまいます。

カーテンだけでは、衛生管理・操作性・プライバシーなどの問題を解決するのが、難しいかもしれません。カーテン以外の選択肢となると、「建具」で空間を区切ることで上記の問題を解決出来るのではないかと私は思いました。では、実際に集中治療室(ICU)ではどのような建具が使われているのでしょうか?

 

集中治療室(ICU)で使われている建具

集中治療室(ICU)で使われている建具(ドア)の開口方法は、患者の安全性やスタッフの操作性を考慮した設計が一般的です。以下に、よく見られる建具の開口方法をいくつか挙げます。

自動スライドドア

ICUでは、手を触れずに開閉できる自動スライドドアがよく使われています。センサーによって動作し、入室や退室時の便利さと衛生管理を向上させます。

折戸

狭いスペースでの使用や、緊急時の素早いアクセスを可能にするために、折戸が採用されることがあります。複数のパネルが折り畳まれ、開閉が容易になります。

スイングドア

ICU内で使用される場合、スイングドアは通常、片側または両側から開閉可能な設計となっています。適切な警告機能や、開いたときの安全なクリアランスが確保されています。

両開きドア

スペースが許す場合や、大型の医療機器を運び入れるために、両開きのドアが選択されることがあります。各ドアが外側に開き、広い開口部を提供します。

 

これらの建具の開口方法は、医療施設の特性や使用状況に応じて選ばれ、患者の快適さや安全性、医療スタッフの作業効率を最大化するために工夫されています。

色々な建具がある中で弊社は使い勝手や大開口にこだわり、「折戸+開き戸」をおすすめします。では、集中治療室(ICU)の施工事例を何件か見てみましょう。

集中治療室(ICU)の施工事例

東京医科歯科大学病院

設置場所詳細 病院(ICU・HCU)
施設名 東京医科歯科大学病院
場所 東京都文京区
建具メーカー名 株式会社TOKO
商品名 イスターカーテン らくなーざ

こちらは、開き戸が付いたICU・HCU向け折戸です。折戸と開き戸の間に柱(方立)が無い為、緊急時は折戸を全開にしてストレッチャーの迅速な搬入出が可能です。普段は開き戸を利用し、スタッフの出入りがスムーズに行えます。さらに、従来のカーテンによる課題も、らくなーざの導入により効果的に解決出来ます。

 

衛生問題
カーテンであった衛生問題ですが、取っ手に抗菌塗装が施されているので安心してご利用頂けます。
操作性
車椅子の人が片手で開閉出来るぐらい軽いです。ストレッチャーを入れる際に、下枠の無いノンレール仕様の為、ガチャンとならないので患者の負担も有りません。
プライバシー
建具の為、カーテンよりプライバシーを守ることが出来ます。また、看護師の方が、患者の確認を行いやすいように透明な仕様になっています。

 

 

南大阪病院

設置場所詳細 病院
施設名 南大阪病院
場所 大阪府大阪市
建具メーカー名 株式会社TOKO
商品名 イスターカーテン らくなーざ

こちらも東京医科歯科大学病院と同様に、「らくなーざ」を設置させて頂いております。らくなーざは、使いやすさにこだわったバリアフリー対応の折戸なのでICUだけではなく、機械浴室の間仕切りとして使用するのもおすすめです。ちなみに「らくなーざ」という製品名は福井地方の方言で「楽な―」「気持ちいい―」という意味なんです。

らくなーざ | 商品情報 | 株式会社TOKO公式ホームページ 空間創造建材のアルミ折戸 イスターカーテン
サッと開いてスッと入れる、ラクラク折れ戸 使いやすさにこだわったバリアフリー対応の折れ戸 出入りがスムーズに行えるので、機械浴室・給食室・配膳室におすすめです。

 

今回紹介したICU以外にも、病院では沢山の折戸が採用されています。

施工事例 | 株式会社TOKO公式ホームページ 空間創造建材のアルミ折戸 イスターカーテン
大型店舗、病院、福祉施設、幼稚園、保育園、学校、病院、医療、福祉施設など豊富な施工事例をご紹介します。

 

未来への展望

カーテンの衛生革命は、医療安全性の向上に大きく貢献すると期待されています。新しいテクノロジーや設計の導入により、医療従事者はより安全に作業でき、患者にとっても快適で安心な環境が提供されるでしょう。

今後も、さらなるイノベーションと改良が行われ、医療現場のニーズに応える最適なソリューションが生まれることを期待しています。感染症対策を強化し、より健康的で持続可能な医療環境を共に築いていくことが、私たちの使命であり責務です。

タイトルとURLをコピーしました